介護報酬改定の方向性

こんにちは。行政書士の浅井です。


来年4月の介護報酬改定に向けて、議論が進んでいます。


選挙が終わり、これからいろいろな方向性が示される予定です。




厚生労働省の予算については、財務省から、膨らんでいく一方の社会保障費自然増を6300億円から5000億円に圧縮する方針が示されました。



この1300億円カットのうち、年金、医療、介護のどこをどのように削減していくのかが注目されます。



これまでに行われている議論を読み取っていくと、平成30年から要支援1,2が外される予定ですが、その数年後には要介護1,2についても外していこうとしているようにも思えます。





1.訪問介護、通所介護
介護サービスの中でもとりわけ訪問介護と通所介護については、かなり厳しい報酬改定になることが想定されています。訪問介護と通所介護の収支差率が高いことから、マイナス査定の可能性が高いと言われています。
また、他サービスも平均的な収支差率を下回っているとは言え、決して安心出来る状況ではないでしょう。



2.居宅介護支援事業
会計検査院が居宅介護支援事業所の特定事業所集中減算の問題点を指摘したことから、集中減算の算定要件の見直しが論点となっていて、現時点における方向性は、集中減算の廃止の方向が強いとされています。



3.デイケア
短時間のデイケアの報酬が優遇され、医療との連携加算などが充実すると考えられています。



4.介護ロボットやICT化
導入促進に向けた加算の新設や人員基準の緩和が検討されています。



5.生活援助サービス
生活援助サービスについては初任者研修修了者の資格要件を除外する予定です。
資格を持たない方をアルバイトスタッフとして雇って、生活援助サービスに配置することが、今後必要になるでしょう。



6.今後の介護の方向性
今回の改正は減額になるだけでなく、今後の介護の方向性が大きく変わる改正になりそうです。



「施設から在宅、地域へ」という取り組みがまだ目標に達していないという認識のもと、抜本的な改革を行い、さらに徹底するためのしくみを構築するのが今回の改定といわれています。



現状のまま進むと、予算も専門職も足りず、医療も介護も、最後には国家財政もパンクしてしまうので、そのためには何とかして、限られた医療・介護資源の中で、効率を高め、質も維持・向上させながら、乗り切る必要があります。



そのために求められていることが、『効率的かつ質の高い医療提供体制の構築』と『地域包括ケアシステムの構築』の2つです。



同じ一人の高齢者の体調や症状が、時々によって、急性期の医療から在宅医療・介護が必要な状態まで変化するため、それぞれの段階に応じたサービスを提供していく、しかも、切れ目がないように、というものです。



『地域包括ケアシステムの構築』とは、地域支援事業、認知症施策の推進、地域ケア会議の推進、生活支援サービスの充実・強化を行うことで、これを行うことが最も入院医療費がかからなくなるシステムと考えていて、「地域で全て完結」させられる仕組みづくりを進めています。




まとめ
来年4月からは介護予防の総合事業についても市区町村に完全に移行しますが、その市区町村自体でも、まだどのように進めていけばいいのか、手探りの状況のようです。



総合事業については、市区町村の財源の中で要支援の人をみていくので、財源が厳しい自治体については、要支援の方の利用をどのようにしていくのか、各自治体のHP等を日頃からよく見ておくことが大切だと思います。



地域包括ケアのこと、外国人労働者のこと、インセンティブのこと、介護報酬外の自費サービスのことなど、制度や改定についての情報をよく調べて、事業所として今後どのような方向に進んでいくべきなのか、今から検討、実行していくことが必要だと思います。




最後までお読みいただき、ありがとうございました。